古(いにしえ)のレールを訪ねて 笹津線 その2
続きです。
自転車専用道を遡り、鬱蒼とした森を抜けると、少し開けた場所に出ます。
現国道41号線との平面交差地点です。
現在は花壇になっていて少し分かりづらいのですが、振り返ると
元来た道です。
河岸段丘を降り気味にここから終点笹津駅に向うハズですが、
少し寄り道しましょう、北へ反転します。
モータリゼーションが始まる前、輸送の主役は鉄道が担っていました。
敷島紡績、「シキボウ」の工場への引込線の遺構です。
そしてもう一本、少し西を走る
日本カーボンの引込線の現在の姿です。
実は私noraneko-19はこの工場に半年ほど派遣社員で働いていた事があります。
もう10年くらい前かニャ〜…
懐かしくもあり、炭素の粉末で会社の風呂にはいっても落ちきらない
汚れを家に引っ張ってきて、カミさんに怒られたり等々、恨みもなくはない
アンビバレントな思いにしばし、ひたります。
順番は前後しますが、この引込線を遡る途上こんな風景にも出会いました。
ひたすら朽ちてゆくトラクターです(多分クボタのB6000)。土を耕し、そして土に還る途上の一コマ。
こんな状態でも持ってゆく先を選べば…4〜5万円にはなるのに…
なんて俗っぽい思考も一瞬だけよぎりますが、そっとしておきましょう。
そして今回の記事も終点に向かいます。
かつての線路も消防団の屯所が建ち、自転車置き場にその姿を変えています。
聞いた話ですが、この笹津駅周辺にも映画館が二軒あったとか…
今でも撤去されていないこの枕木達は
当時の記憶を留めているのかしら?